4.対策工法

4-1 材料と配合

 充填材は充填量が500m3以下と少なく予想されたため、プラント規模を考慮しキラ泥水を主剤とした充填材を計画した。
その配合及び管理目標値は事前の材料配合試験結果により以下を基準とした。

図-5 充填材の製造フロー
4-2 設備

1)プラント
 対象範囲は400m2程度と小規模のため小型プラントを用いた小規模充填工法を計画した。プラントは充填材をグラウトミキサーで練り上げ、モルタルポンプで圧送する小規模プラントを使用した。
2)充填配管工
 配管はφ50mm鋼管及びフレキシブルパイプを用い道路部においては交通に支障のないよう側溝に設置した。配管延長は充填孔(L=10m)到達孔(L=48m)の計58mである。

図-6 プラント平面図
図-7 配管図

5.充填施工

図-8 充填工事概念図

5-1 充填孔の設置

 充填孔の掘削にはスピンドル型ロータリー式ボーリング機械を使用し、実際に充填材を注入する充填孔と充填材動向監視及び充填中における圧(エアー)抜き孔の役割を持つ到達孔の2孔を設置した(図-8)。なお、事前に行なった調査ボーリング孔は観測孔として利用した。それぞれの掘削孔の位置関係を図-8に示した。孔径はφ86m/m、掘削深度25.00m~26.00mで、φ50m/m塩ビパイプを充填管として設置した。削孔で判明した空洞状況を下に示す。